クリティカルシンキング  

 クリティカルシンキングは、「批判的思考」と訳されることもあって、物事を批判的に見る力と取られやすいのですが、それは間違いです。

 言っていること、書いていることや物事を正確に理解して、本当のことを見極めたい。
 このような気持ちになれば、クリティカルシンキングを使う必要があります。
 そのためには、次に示すように、いろいろな角度から眺めて、様々な可能性を検討し、どれが妥当かということを決めなければなりません。
①事実と意見を分ける(クリティカルシンキングの準備)
  事実は、実際にあったり、起こったりしていることです。意見は、事実に対して抱いている考えです。
   ダメな例:
     「最近、10代の青少年の犯罪がやけに増えてきているなあと感じた。」という文章は、自分が見聞きした感じた事      実から推測しており、「やけに増えたかどうか」を裏付ける事実、つまり、データを踏まえていないので、それが妥当かど    うかということは分かりません。
②論拠を吟味する(クリティカルシンキングの第一歩)
 A)推論の方法は妥当だろうか?
   理由が本当に結論を支えているかどうかということを考える。
 B)根拠としての事実は正しいか?
   根拠として挙げられている理由が本当に事実に基づいているかということを確かめる。

 クリティカルシンキングでいう〝クリティカル〟とは、異なる状態のいずれかを決める際に「重要な」とか「決め手の」という意味であって、そのための思考力がクリティカルシンキングということです。
 そして、大学生の皆さんには、次のような到達基準まで、できれば優秀基準まで達成して欲しいと思います。

【クリティカルシンキングをアップさせる参考資料】参考資料
 ところで、このような抽象的な表現だけでは、それぞれの基準を容易に理解することは難しいでしょう。それで、皆さんには、これまでクリティカルシンキングに関わって皆さんが書いてきた文章についてどのレベルかということを考えて欲しいと思います。参考資料のアイコンをクリックして、クリティカルシンキングの問題を解いて下さい。